僕の郵便局時代の同期に和田くんという人がいて、
彼は高校時代からお付き合いしていた彼女がいたので
結婚も同期の中では早い方でした。
そんな彼が結婚し、
愛娘が誕生して子育て奮闘の中で、
あるとき、ちょっと目を離した瞬間に
お子さんが好奇心から
熱い状態のやかんに手を触れてしまい
軽度の火傷をしてしまったそうです。
『火傷の痕が万が一残ってしまったら、
俺は娘が大きくなったときに
なんでお父さんもっとちゃんと私を見ていてくれなかったの?』と
責められちゃうかもな…と
当時話されていました。
そういう出来事を通じ、
『自分の身体に傷が無いということは
どれだけ親から大切に育てられたかわかった』とも
仰っていました。
折々のことば:574 鷲田清一
自分が親になって自分の子どもを見てると、
最初の自分の空白の2、3年が、見えてくる(宇多田ヒカル)
考えれば怖いことだ。
私たちは自分というものの原型が
どんなふうに形づくられたかを知らない。まるでブラックボックスのよう。
子を育てるなか、子の顔から、
「きっと自分もこんな時こんな表情してたんだろうな、
親にこうしてもらってたんだろうな」と、
まるで霧の向こうを探るように想像するほかないと歌手は言う。
NHK「SONGSスペシャル」(9月22日)から。※朝日新聞2016年11月10日朝刊より引用させていただきました。
最近、殺人事件や人に危害を加える人が増えているが、
相手がどれだけ家族や周囲から大切に育てられたのかまで考えると
どんな理由であれ僕はそういう行為に走ることだけはできないな。
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